栓抜きをもってきて!と今日は騒いでいます。乾杯のビールをみなさんについでくれとのことです
今日はドクターが家に来てくださる日でした。僕たち家族にとって病院関係の方が来てくださるということは、とても安心感が湧いてきてホッとします。しかし、じいさんパフォーマンスではないかな?と思いました。目をあけないで寝ているふりをするというやつです。病院に行かないといけないかもしれないと思ったのか、反応しない作戦だと思います。僕たちだけなら必ず返事したりします。なぜなら、僕たちの場合、返事がないと病院だな!となるからです。
そういえば、こんなことがありました。
介護認定のために市役所から調査員がやってきました。じいさんには「いつも通りにしてね」と頼みました。するとじいさんなぜか、動けないふりをするのです。立ち上がれないフリ、歩けないフリです。調査員の方が帰ると、すっと立ち上がり歩いてトイレにいきました。え!さっきのは何?と聞くと、施設か病院かにつれていかれると思ったそうです。
じいさんは、この時、家から動きたくないから動けないフリをしたのだそうです。
とうぜん調査員の方は、家での生活は厳しいですよね・・・となり、要介護3にレベルアップしました。僕らとしては要介護2のままでよかったのにという感じでした。
基本的にじいさんは逆をいきます。なぜか、昔からのようです。よくいえば、そんなに簡単に信じない、自分しか信じない方針で100歳まできているので自分を疑うことなんてありません。悪くいえば、話を聞かない人です。
▪️右というと左になります。
▪️足を上げてというと下げます。
▪️起きていうと寝ます。
毎日みまもりを行なっていて思います。100歳の今になり体も衰えて、脳も認知症で悪化している中、じいさんの脳か体は無意識に反対の方へ向きます。これは習慣か癖だと僕は思いました。若いときから反対の方向へ向くようにしていたので、体はいつもの習慣通りに動いているだけだと思いました。
これがどういうことかというと、何かと時間がかかるし、結局はじいさんがきついということなのです。素早く終わるべんまつり、お尻が便で汚れている時など、僕たちに従うとラクにすぐに終わるのですがこれがなかなかできません。反対方向を向いたり、触らないでと言うと触るので汚れます。時間が倍かかることになります。
とあるべんまつり小規模版の時の話
小規模イベントのようなじいさんのべんまつりくらいなら僕ひとりで処理ができます。僕ひとりでまわせますよ!って感じです。オムツのなかで出てしまってお尻がよごれた〜くらいで、布団も少し汚れたかなとかくらいなら問題なくできます。
じかし、大規模イベントのようなべんまつり、じいさんが自分で処理しようとして手や足お尻ほぼ全身にべんが取り憑いている時は、プロを呼ばないといけません。僕の奥さんに緊急連絡です。僕の奥さんはじいさんの孫になります。看護師の経験がありますので素早く対処できます。まさに匠の技です。
僕の弟が理解できるように説明するとしたら
僕はお尻に取り憑いたちょっとのべんを払えるかもしれない、うさんくさい占い師みたいな感じで、僕の奥さんは全身に憑依したんべんを綺麗に払える力をもった本物の人みたいな感じです。
いつも大規模ベンまつりの際は僕は補佐役をさせていただきます。現場の清掃や備品などを渡す係です。いつもみていますが見事です。じいさんも快適のようで綺麗に拭かれている時に眠ってしまいます。僕もやってみようと挑戦したこともありますが、やはり大規模べんまつりは僕のような素人ができるものではありませんでした。
まだまだだなといつも思います。僕が奥さんには勝てないなと思おう数多くの一つがこれです。
眠っているじいさんを起こして、「終わったよ。綺麗になったよ。」といいます。
じいさん、覚えていません。べんで汚れたなんてありえないといいます。
話がそれてしまいました。
今日も釣りかともいきや、大声が聞こえましたので部屋に行きました。すると、栓抜きを持ってきてくれ!といいます。栓抜きがないとビールをつげないので宴会がはじめられないから慌てている様子でした。
釣りの後の宴会なのかどうかはわかりませんが、今日はたくさんの人が来ているようです。積もる話があるのでしょう。よく食べながら喋っていたようです。
起きてもらって、ご飯を食べるかどうするか聞くと、
さっき食べたからまだいいと言います。
ずっと食べて飲んでしているので疲れるみたいです。
でも楽しいみたいです。
ご飯食べただろうけどなんとか食べてもらうことにしました。じいさんしかたなく、ひとくちだけ食べるつもりがよく食べます。
そして、ビールがほしいといいます。
ビールの空き缶に水を入れて渡します。
カーっとビールのCMみたいに飲んで、ゴホゴホとむせていました。
ゆっくり飲んでといってもまったく聞いていません。
今じいさんは、70代か80代のころにタイムスリップしているようなのです。
先日は自分で100歳と言っていました。便秘だったこともあります。じいさんは便秘になると認知症がほぼ治ります。便秘が解消されるともとにまた認知症に戻ります。
タイムスリップする映画とか過去に行く映画、未来へいくものはすべて、認知症からヒントを得ているのではないかと僕は思いました。